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2026/03/10

【事例あり】小上がり和室の魅力とは?設計時のポイントやよくある後悔・対策方法

【事例あり】小上がり和室の魅力とは?設計時のポイントやよくある後悔・対策方法 画像

小上がり和室は人気の高い間取りのひとつ。

「畳って何となく落ち着く」「色んな使い方ができそう」といった理由で、小上がり和室の設置を計画する方は、多くいます。

多様な使い方ができる一方で、段差があることによる安全面や、リビングの広さとのバランスなど、設計時に検討しておきたいこともあります。

そこでこの記事では、小上がり和室のメリット・デメリットや設計時のポイントなどを解説します。

【小上がり和室のポイント】
  • 畳のくつろぎ空間をリビングに取り入れられる
  • 床下収納で収納力を増やせる
  • 高さ・広さを間違えると後悔につながる

よくある後悔とその対策、さらに、実際の施工事例も紹介するので、小上がり和室を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

小上がり和室とは?

小上がり和室とは、リビングやダイニングの一角に設けられる、床を一段高くした和室スペースのことです

通常の和室とは異なり間仕切りを設けていないことが多く、リビング・ダイニングの一部として溶け込むという特徴があります。

一方で床が一段高くなっていることで、LDKの一部として捉えながらも別空間としても認識できる点は、小上がり和室ならでは!

「やっぱり畳空間があると便利」「洋室のリビングでも、ゴロリと寝転ぶ空間がほしい」という方に、選ばれている間取りです。

小上がり和室のメリット

小上がり和室は、暮らしやすさを高める工夫が詰まった空間です。

ここでは小上がり和室の代表的なメリットを見ていきましょう。

【小上がり和室のメリット】
  • 多目的に使える
  • 大容量の収納スペースが確保できる
  • ホコリが入りにくく衛生面で安心

多目的に活用できる

小上がり和室の魅力は、用途を限定せずに使える点です。

日中は子どもの遊び場やお昼寝スペースとして活用し、来客時には客間として使用する。さらに、アイロンがけや洗濯物を畳む家事スペースとして使うご家庭もあります。

段差部分に腰掛けられるため、ちょっとしたベンチのようにも使えます。ソファを置かなくてもくつろげるため、リビングをすっきり見せたい方にも相性の良い間取りです。

大容量の収納スペースが確保できる

小上がり和室はリビングより1段高くなっており、その段差を収納として活用できます。

キャビネットやラックといった収納家具を減らせるため、LDK全体を広く使えるのも小上がり和室の利点です。

ホコリが入りにくく衛生面で安心

畳はゴロリと寝転ぶのに最適な場所。しかし通常の和室では、ホコリが気になることもあるかもしれません。

その点、小上がり和室は床面が一段高くなっているため、リビングの床にたまりやすいホコリが畳スペースに入りにくい形状です。

赤ちゃんや子どものお昼寝場所としても、安心して活用できます。

小上がり和室のデメリット

メリットが豊富な小上がり和室ですが、注意しておきたい点もあります。

ここからは小上がり和室のデメリットも、見ておきましょう。

小上がり和室のデメリット
  • 安全性・バリアフリーへの懸念
  • リビングが狭く感じられることもある
  • コストがかかる

安全性・バリアフリーへの懸念

段差がある以上、転倒のリスクはゼロではありません。とくに小上がり和室を寝室として活用する場合は、夜間に足を踏み外すケースも考えられます。

また、小さなお子さまが走り回るご家庭では、小上がり和室にぶつかり、ケガの原因になることも。

こうしたリスクを避けるためには、設置後の暮らし方を細部まで見据えておくことが大切です。

リビングが狭く感じられることもある

小上がり和室は便利な反面、LDK空間を圧迫する原因にもなることもあります。

たとえば18帖のLDKの中に4.5畳の小上がりを設けると、リビングとして自由に使えるスペースは13.5畳ほど。ソファやダイニングセットの配置によってはリビングが狭く感じることもあるかもしれません。

全体の広さとのバランスを見極めた上で設計することが、後悔防止につながります

コストがかかる

小上がり和室は、フラットな和室に比べて施工費が高くなる傾向があります。

値段が高くなる理由は、床を上げるための下地工事や収納造作、場合によっては掘りごたつやカウンター設置などが加わるためです。

費用を抑えて家づくりをしたい場合は、小上がり和室の仕様、たとえば床の間やスプーンカットの床などが本当に必要なものかどうか、見極めながら設計することがポイントです。

快適でおしゃれな小上がり和室をつくる際のポイント

小上がり和室は、高さや広さ、収納方法や間仕切りの有無など、細かい要素まで検討することが大切です。

ここでは、小上がり和室の設置で後悔しないために押さえておきたい設計のポイントを解説します。

小上がり和室で快適な高さは20〜40cm

小上がり和室の使い勝手を左右するのが「高さ」です。

一般的には床から20〜40cmが目安とされますが、目的によって適切な寸法は変わります

用途

高さ目安

椅子・ベンチとして使う

35〜40cm

収納を増やしたい

30〜40cm

子ども・高齢者の安全重視

15〜25cm

ベッド代わり

25〜30cm

掘りごたつ・カウンター

40〜45cm

また、天井高とのバランスにも考慮が必要です。

たとえば天井高が240cmで小上がりを40cmにした場合、小上がり部分の有効高さは200cmになります。

背の高い方にとっては圧迫感を覚える可能性があるため、使用用途と空間の高さのバランスにも、注意しましょう。

小上がり和室は3畳以上あると便利

小上がり和室は広ければ良いとも限らず、かと言って狭過ぎれば使用用途が限られてしまいます。

このように、「広さ」は小上がり和室の設計において、悩みがちなポイントです。

広さ

子どもの遊び場

くつろぎスペース

独立した空間

客間

寝室(夫婦)

3畳

×

×

×

4.5畳

×

6畳


目安としては、3畳あれば子どもの遊び場やちょっとしたくつろぎスペースとして十分活用できます。LDKの動線を妨げにくいサイズ感でもあります。

4.5畳になると、一つの独立した空間として成り立ち、6畳あれば本格的な客間や夫婦の寝室としても活用できます。

ただし小上がり和室を広くすれば、その分リビングの面積は小さくなるため、LDK全体が何畳あるのかを踏まえ小上がり和室の広さを設計することが重要です。

小上がり和室の収納の基本は床下

小上がり和室の大きな魅力は、床下を有効活用できる点です。

引き出し式の床下収納は、奥の方まで収納でき取り出しやすいため、収納スペースが限られた家では重宝するはず。

吊り戸棚などその他の収納スペースを小上がり和室に設けることもできますが、小上がり和室の広さと予算を重視する場合は、床下収納だけで対応できるよう設計したほうが良いでしょう。

小上がり和室の間仕切りの種類・有無

小上がり和室をオープンにするか、間仕切りを設けるかも重要なポイントです。

小上がり和室に用いられることの多い間仕切りは、以下の通りです。

  • 引き戸や障子
  • ロールスクリーン
  • カーテン
  • プリーツスクリーン

これらの間仕切りを設置したとしても、開け放しているときはオープンな状態になります。

「間仕切りがあると空間の景観が損なわれる」「壊れたときのメンテナンスコストが気になる」という場合は、間仕切りはないほうが良いかもしれませんが、オープンな状態とクローズな状態を使い分けたい、といった場合は間仕切りはあったほうが便利です。

小上がり和室の間取りの工夫

間取りの工夫次第で、小上がり和室はより快適な空間になります。

リビングと一直線につなげて開放感を演出する方法もあれば、キッチン横に配置して家事をしながら子どもを見守れるようにするケースもあります。

窓際に設ければ、日向ぼっこができるくつろぎスペースにもなるでしょう。

小上がり和室の間取りは具体的な使い方をよくイメージすることが大切です。「何となくあると便利そう」だけで計画を立てないように、動線やキッチンからの見え方なども意識した上で、プランニングしてみてください。

小上がり和室でよくある後悔と対策方法

小上がり和室は魅力的な空間ですが、設計や使い方を誤ると「思っていたのと違った」と感じることもあります。

実際によく聞かれる後悔の声をもとに、その対策方法を見ていきましょう。

「老後のことを考えると不安になる」

段差があることで、将来的に不安を感じる方は少なくありません。特に高齢になったとき、毎日上り下りするのは負担になるのではないかと心配になるケースは多くあります。

対策としては、段差を15〜25cm程度に抑えることや、将来的にはフラットにすることも検討した上で、計画を立てると良いでしょう。また、間接照明を段差部分に仕込めば、夜間の転倒リスクも軽減できます。

「お掃除ロボットが使えない」

段差があるため、お掃除ロボットが小上がり部分に上がれないという声もよくあります。

対策としては、畳部分は手動で掃除することを前提で考えるか、スロープを設ける方法があります。ただしスロープはデザインや動線に影響するため慎重な検討が必要です。

もしくは、古くなったお掃除ロボットを小上がり和室専用とするのも、ひとつの方法です。

「家具の配置が制限される」

小上がり和室を設けると、ソファやダイニングテーブルの配置が制限されることがあります。

家を建てたあとにレイアウトで後悔しないためにも、平面図だけではなく、実際の家具サイズを当てはめてシミュレーションすることが大切です。

さらに、可動式の家具を選んだりソファは置かずに床生活をメインに考えるといった工夫も、検討してみてください。

「足をよくぶつける」

段差の角に足をぶつけてしまうという後悔も少なくありません。

対策としては、角を丸く加工することや、動線に面した位置に小上がりを設けないなどが有効です。

足をぶつけてしまうことで剥離骨折などの大きなケガにつながる可能性もあるため、しっかり対策を練っておきたい部分です。

「狭すぎる」「広すぎる」

思ったより小上がり和室が使いにくいという声の多くは、広さのミスマッチが原因です。

3畳では家族で寝転ぶには手狭に感じることがあります。一方で6畳にした結果、リビングが圧迫されてしまったというケースもあります。

あらかじめ「子どもの遊び場が中心」「来客用の寝室として使いたい」など、優先順位をはっきりさせることで適切な広さが見えてきます

「物置き場になってしまっている」

当初はくつろぎスペースとして計画したものの、気づけば荷物置き場になっているという後悔もよくあります。

原因の多くは、こちらも用途が曖昧なまま設けてしまったことです。また、収納計画が十分でなかったことも、小上がり和室が物置化してしまう原因と考えられます。

設計段階で暮らしの動きを具体的に想像することが、長く活きる小上がり和室づくりの鍵になります。

小上がり和室の事例

小上がり和室は、デザインや配置によって空間の印象が大きく変わります。ここでは、テイストや間取りの工夫が異なる3つの事例をご紹介します。

LDKと階段ホールに隣接した開放的な小上がり和室です。視線が抜ける配置になっており、空間全体に広がりを感じさせます。

この小上がり和室の事例はこちら

こちらは地窓を設置した小上がり和室です。三方が壁に囲まれていますが、地窓から入る光が圧迫感をなくしています。

この小上がり和室の事例はこちら

こちらはアーチ状の開口がアクセントとなった小上がり和室です。床下には引き出し収納とお掃除ロボットの出入り口が組み込まれており、機能性も十分。

ソファと畳スペースが緩やかにつながる空間に仕上がっています。

この小上がり和室の事例はこちら

まとめ

畳の空間は、日本人にとってどこか安心感のある場所。小上がり和室を設けることで、家族が自然と集まり、ほっとひと息つける空間にもなるでしょう。

ただし、魅力的な空間である一方で、段差による安全面やスペースのバランスなど、事前に検討しておきたいポイントもあります。

小上がり和室を家族全員が十分に堪能できるよう、住まい全体のバランスを考えながら小上がり和室の計画を進めてみてください。
 

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